強みを伸ばすか、弱みを消すか【1】
先日、ある機関から、創業起業 を目指す方へ向けての研修セミナーのカリキュラム作成依頼を頂きました。
一般的には、起業と言うと、 ゼロからの出発で『大変』というイメージをお持ちかもしれません。
ただ、私的には、疲弊した中小企業さんの思いっきりマイナスからの逆転 よりは、やりやすいことのような気が致します。
子どもを産むのと、立派に育てるのと、どちらも大変かもしれませんが、 やはり後者の方が継続的な努力が必要な上に、 何かの失敗を埋めるときの苦労は並大抵ではないのと似ているように思うのでございます。
ですから、創業起業 を目指す方へは、まず初めに、困難に出会った時、情熱の持続はできますか? とお聞きしています。
- 戦略をたて、
- 調査をし、
- 戦術を練り、
- 行動計画・キャッシュフロー計画を策定して、
『必ず成功する』と確信を持って臨んだビジネス展開でも、必ず幾度かの壁に出会います。
それが、自分の落ち度でなく、取引先や社会的な急変であることもありましょう。
そんなとき、へこたれずに頑張れますか?ということと、 社会的、全体的な急変時こそ、 小さなところのアイディアビジネスで勝ち抜けるチャンスであることを思って、 前向きに進路変更していくことができますか?
経営者には、試練と鍛錬の中に身をおく覚悟が必要ですし、 孤独に打ち勝つための強さと、ストレス解消のための何かを持って、自分のケアもしていかなくてはいけません。
そういう、
転換期や窮地でのアイディア創出を支援し、
試練を乗り越えるときには『エール』をおくり、
孤独を分かつ相手となること
も重要なコンサルタントの仕事であると考えています。
ですから、創業起業のセミナーをお受けする折には、まず初めに、 自己変革とブルーオーシャン的思考をお話させて頂いているのです。
それから、戦略の必要性をお伝えします。
もぐらたたき経営では、 成功と失敗を繰り返しつつ、幾度か会社も潰しつつといった経緯を辿られることが少なくありません。
でも、戦略とは何でしょう?と改めて問われると、 『あれ?』と思われる方もおられると思います。
経営戦略 って長期的な経営の指針で、ありがたいお飾り風に感じておられるかたもおられましょう。
私は、戦略という言葉を使う時
- 限りある資源(ひと、もの、金)と、限りない資源(情報)を
- 最大限に活用して、組織が強くなるための大きな目標
との思いを込めています。
つまり、戦略とは、
何をやるか
何をやらないかを決め
最終的にどうなるかを定める ことなのです。
経営戦略策定時には、 「選択と集中」という言葉が、よく使われます。
ココ!というところに、 限りある資源(ひと、もの、金)を集中投下するという意味です。
今日少し、皆様に思考して頂きたいことは、
あなたなら、
強みを伸ばすか、弱みを消すか!
どちらに資源を集中投下させますか?
「選択と集中」については、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マトリクス)理論等が有名ですが、
ここでは「論」には触れずに、実践の中でのお話として考えてみてください
ここがダメ・・という部分をなくす努力を優先するか、
ここは強い・・を育てるか、
『ダメな内容や強さの度合いにもよる』というご意見もございましょうが、 皆さんの今のそれぞれの立場で検討してみてください。