【第4回】尋問にならない質問のしかた
コミュニケーションにおいては、
- 1.相手を理解し、自分を知る(第2回)
- 2.傾聴で、相手の言いたいこと、言葉の裏の気持ちを汲み取る(第3回)
- 3.自分の意図を伝える(今回)
という、大きなポイントがございます。
伝えるための行為については、アクティブスピーキングと、呼ぶこともあります。
勘違いをしてはいけないのは、
- 『自分が勝つ(優位にたつ)』
- 『相手をへこます(傷つける)』
- 『自分の主張に異議を唱えさせない』
などと言った、通常、“弁がたって話が上手だから、言いくるめられちゃう”的な伝達は、アクティブスピーキングとは呼びません。
まずは、アサーションという理論に基づいて、コミュニケーションのタイプを整理してみましょう。
アサーションの理論では、コミュニケーションのタイプを大きく3つに分けて考えます。
1.アグレッシブ(攻撃的)コミュニケーション
相手不在の自己主張。
相手の状況や立場を見ずに、脅しや罵倒や追い詰めなどで、接すること。
2.ノンアサーティブ(非主張的)コミュニケーション
自分の感情は押し殺して、いつも損をしている気分を持ちながら、相手の求めを受け入れること。
相手を配慮しているようで、次第に不満や恨みが募って、いつか爆発することが多い。
3.アサーティブコミュニケーション
自分も相手も大切にましょう、という考え方で、ファシリテーションやコーチングの考え方も取り入れつつ、調整を前提とした方法
もちろん、やるべきは3番目、アサーティブなんですね♪
でもでも、アサーティブが良いとわかっていても、言うは易く、行うは難し・・・ですよね。
アグレッシブ(攻撃的)やノンアサーティブ(非主張的)なコミュニケーションしかできない方も多いですし、体育会系の人間ですと、先輩か後輩かによって、アグレッシブ(攻撃的)とノンアサーティブ(非主張的)が混在する場合もあります。
一生懸命に、アサーティブを目指しつつ、周りのアグレッシブ対応によって、ストレスに負け、アサーティブコミュニケーションあきらめてしまうこともございます。
『あなたのここがいけない、こうするべきですよ』が高じて、相手に『どんなに価値がないか』をあげ連ねるなんて状況は、子育て期間中の20数年の間に、または、部下育成の任を持つ管理職の方は、結構経験されたと思います。
では、どのように対応すれば、良いのでしょう?!
まずは、
- 頭ごなしに『いけない』と決め付けることをやめる
- 『これは○○の結果を招きそうなんだけど、どう思う?』
- 『あなたの本来の目的はなに?』
- 『じゃあ、どうすればいいかな?』
- 『こうしたら解決するんじゃない?』
そのあと、必ず、実行のための改善行動を確認することもお忘れなく!
- それをするためには、何をしよう?
- 行動に移すために、支援して欲しいことや必要なものは?
これも難しいことですし、私も修行中真っ只中なのですが、上から目線の印象や、論争のシーンを避けて、相手が自ら気づき、同調同意合意してくださると、本当に嬉しいものです。
2年ほど前の記事に、何でもひとのせいにして、自分だけが楽をしたいと思うひとには、なかなか通じませんと愚痴った記憶もございます。
今は、ひとつの活路に気づいたところです。
● 自分は変われる(価値が高まる)
● これから良くなりそうだ
● どうすれば良くなるかが明確で
● やれそうな気がする!!!!
そんな気持ちの共有ができたら、きっと、自分の思いは伝わるのでは?!と・・・・・・