規則やルールが守られない理由【1】
日本人って、規則やルールに寛容な国民性を持っているようでございます。
- A. 車の運転では、いつも速度制限を守っていますか?
- B. 横断歩道を渡るとき、車の通りがなくても必ず青信号まで待ちますか?
- C. 久々の休日、早起きしたくなくて、前日深夜にそっとゴミ出ししたことはありませんか?
もちろん、みんないけないことです。
でも、 『だ〜いたいは、いつも守ってるし、今は特別な事情があるし・・・ちょっとだけ』 的にたまのことだし、 緊急事態の例外として規則を破ることって、ありますよね。
問題は、その例外の頻度で、ちょっとだけが重なると、 守らないことに違和感がなくなるために、そのうち、例外対応が当然のような状況に陥ることもよくあるようです。
かといって、状況に関係なく、“絶対に”ルールや 規則に従うことを求められると、 人間的でないという印象を持つのではないでしょうか?
まあまあまあ・・・そんなカタイこと言わなくても!
というのは、各国にあるものとは思いますが、特に日本では、ルールを破りやすい風土がございます。
日本って、憲法をはじめ重要法令は、ほぼ、海外からの導入なんですよね。
だから、ルールが実態にそぐわない状態に慣れているのが、私たち日本人なのです。
もちろん、ルールや規則が守られない理由は、それだけではありませんが、 そちらは規則やルールが守られない理由【2】で触れることと致しまして、 今回の記事は、風土によるルールが守られない仕組みについて再掲しておきます。
話を戻しますと、
戦後日本のルールは、 本筋は理解し、あがめているにも関わらず、 (各自の)常識に沿って)ちょっとだけ破るという風土のために、
ルールや目標・計画は、目安か理想となってしまい、
理想と現実は違うよね的オトナ発想が、根付いてしまったように思います。
車の運転をされる方!!
理想を求められる教習所では、50キロ制限では50キロ以下走行なのに、一旦現実の公道に出ますと、 捕まらない程度の60キロ、大丈夫そうなら80キロなんて思いが、 常識化していたりしませんか?
ルールが理想で、理想と現実は異なるという、 ルールと現実に格差のある日本では、 大筋ではルールを守りつつ状況で、 ちょいちょいルール違反をしつつでなければ、やっていけません。
取り締まる方も、守られないルールであることを知りつつ、 通常は、目をつぶり、時折は、ルールがあるぞということを思い出させるために取り締まりを実施するという状況もあるかもしれません。
窃盗や殺人のような犯罪同様に、1件たりとも見逃さないぞ!という警察の姿勢があれば、 守られるのかもしれませんが、
どうも、『ここは40キロ制限ってこと、忘れないでね』的な取り締まり頻度のような気が致します。
ですから、捕まると『ついてない!!運が悪かった〜(;;)』 という言葉が出てしまうのでしょう。
そういう風土の中で、ルールや規則を定着させるためにどうすべきか、理想として論じつつ、 現実には『そう、細かいことに目くじらをたてなくても』的なオトナの論理 が常識化しがちなんですね。
ですから、組織内のルールや規則の留意点は、
- ルール<は全て、組織の経営戦略や目的と合致させること
- 守りやすいルールであること
- ルールは重要点を抑えた具体策であること
- 暗記できないほどの詳細なルールにしないこと
- (※個別に絵で表したルールが良いように思います)
- 監査(チェック)を実施した事実確保のためだけに考えないこと
といったことではないかと考えております。
ルールを守るということは、なかなかに難しいものなのでございます。
飲酒運転をするひとが激減したのは、捕まる確率よりも、 捕まった時の大きなペナルティであることを思うと、失うものとの対比も、 遵守状況には影響するのでしょう。
皆様の組織では、ルールや規則って守られていますか?
守れないルールを守れないまま維持することは、
- ルールは理想で、現実は別
- ルールを守っていたら仕事にならない
- ルールは守らなくて良い
という展開へと移行することが多くルールは逆に組織を危険にさらす結果となることもあるのでございます。